我々の魅惑の歴史は続いている
アンティーカ・コルテ・
“しかしながら、1890年にはヴィラ(邸宅)は発見されず、1922年までほとんど何もわからないまま、取り出されたモザイク画からその存在が推測されるのみであった。[中略]後にそれがただの床ではなく、一棟のヴィラであることが判明する”
コルテゼーレ・ディ・ヴィラの畑で耕作作業を行った際、ローマ時代のヴィラのモザイク床の他の部分も明らかとなった。そこで、ティナ・カンパニーレ(アテネの考古学学校で認められた初の女性)により、約270平方メートルに及ぶ主要エリアの図面作成が初めて実施された。この考古学者の主導で、主なモザイク画の最初の図面復元が行われたのである。
“1922年の調査ではもう一つ別の施設も見つかったとされる。[中略]農産物、特にローマ時代に広く名の知れていた「レティコ」というワインの生産と保存のためのヴィラまたはパルス・ルスティカ(農地や農業関連のエリア)などである”
住宅建設のために20世紀最後の発掘調査が行われると、モザイク床の残る部屋が新たに発見されたため、大規模な邸宅があるという確証が再び得られた。今となってはこの部屋は、ヴェスティブルムと呼ばれる邸宅の入り口だろうと解釈されている。ただし、資源不足のため発掘作業は中断され、この土地は畑に戻された。この畑とそこに何年も前から植えられていたブドウの木々を、後にジュリアーノ・フランキーニが購入することとなる。
全面的な発掘作業を前に、この歴史ある畑で行われた最後の収穫は感慨深いものであった。これらのブドウの木も貴重な歴史的遺産であるため、収穫後にはフランキーニ所有の別の畑へと移植が試みられ、保護されている。
1975年に中断された発掘調査は、45年以上の時を経て、2021年末に再び開始。関係者一同、ヴィラの未発掘部分も全て解明するという強い意志にあふれている。今回の発掘ではパルス・フルクトゥアリアと呼ばれる農産物の生産・加工を行っていた場所も見つかった。古代ワイン「レティコ」造りに用いられたであろうトルキオ(プレス機)の一部と思しき石が確認されたことにも驚きはない。
発見は続いていく…
ブドウ畑の未発掘だった部分、つまり、まさにフランキーニのワイナリーが所有する畑において発掘作業が続けられ、新しく興味深いものが次々と発見された。
1975年に発掘された一部分を除き、これまで一度も発掘されたことのなかった箇所で、発見への情熱がよみがえってきたのだ。
新たに発見された美しい数々のモザイク画は鳥やアンフォラのような器、そして人物まで描かれていた。中でも、再び光に照らされた女性と男性(顔はつぶれているが)の2つの姿は謎めいている。この2人の正体は依然としてはっきりとはわかっていないが、このヴィラのポーチ部分の床に描かれていたことから、この古代ローマのヴィラの住人だった可能性がある。
また、農産物の加工に使われていた場所、パルス・フルクトゥアリアも完全に発掘。ここでは、白く長い石板と、カルカトリウムとラクスという古代のワイン醸造場跡が確認された。カルカトリウムは足でブドウを搾り、ラクスは果汁を採取していた場所だ。
これらの最新の発見により、ヴァルポリチェッラ・クラッシカという地域がローマ時代から最も重要なワイン生産地の一つであったと再確認できたのである。
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Foto aeree: Archeoreporter
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